診療(診察・治療)2017年03月06日
#06) おっとどっこい、インフルエンザはまだそこに...

3月に入ってインフルエンザ(以下、Flu と表記します)はめっきり減った、と書きましたが、いえいえ とんでもない。きょう午前中の外来に Flu-A の患者さんが2人こられました。二人とも40代の女性でした。

  問診している間は、二人とも Flu らしくない印象を受けました。典型的な症状がそろっていなかったからです。

 とくに一人の方は のど痛も咳も無く、節々の痛みもなく...でも、普通の風邪にしては熱の立ち上がりが急峻で「あれっ???」と思わせてくれました。のどを見ると、私が "Flu-Spots" と呼んでいる赤い斑点が喉の奥に複数あり、このため 「Fluテストをしてみようか」という気になったのです。テストの結果は明らかにA型 陽性でした。この方は内服薬タミフルを希望されました。

 もう一人の方はのど痛と微熱から始まり、当初は典型的な症状とは言い難い様子でした。しかし、昨朝から体温が急激に上がり始め 39.2℃ まで達したそうです。のどを見ると、やはり Flu-Spots が多数見えました。そこで迅速検査したところ、うっすらとではありますが「Flu-A 陽性」を示したのです。 この方は「仕事を何日も休むわけにはいかない。できるだけ早く治したい」と強く希望されたのでラピアクタという点滴をしました。

 「啓蟄」を過ぎたとはいえ、まだ寒さがぶり返すこともあるようです。「Flu を甘く見たらあかんでぇ!!」とガツンとどやされたような気がします