認知症 治療・介護2017年03月05日
#05) 認知症も診ています

私、院長は認知症専門医ではありませんが、認知症のお年寄りを多数、診ています。

 老健施設(老人保健施設)の管理医師として1年間の老年医療・介護の臨床経験を積むとともに、日本老年医学会が主催した第1回老人保健施設管理医師研修会に参加し、延べ4日間に及ぶ研修を修了しました。また、1年8か月前からは、毎週1回の特養ホーム(特別養護老人ホーム)への往診を担当しておりますので、かなりの数の認知症患者さんを診療する機会に恵まれています。

 名古屋フォレストクリニックの河野和彦先生が広く公開していらっしゃる『コウノメソッド』の趣旨に賛同するところが大きく、なるべくそのメソッドに沿った治療ができるよう勉強している途上です。なんでもかんでも「アルツハイマー型認知症」と診断して理屈抜きにドネペジル(商品名:アリセプト)を投与するのではなく、レビー小体型やピック病や脳血管性認知症などをきちんと鑑別し、それぞれに見合った薬を、個々人に合った用量で、用いることをコウノメソッドから絶えず学ばせてもらって実践に移しています。

 河野先生の最近著『認知症治療の9割は間違い』(健康人新書・廣済堂出版、\850 + 税)を読んで、コウノメソッドの意味・価値を再認識しているところです。この本は認知症患者さんを介護する家族の方々にも分かり易く書かれています。ご老親が認知症でいらっしゃるご家族や、ご老親が認知症かも?と感じておられるご家族の方々に是非ご一読をお奨めします。きっと「目から鱗」の思いを抱かれること間違いなし!