日々のあれこれ2017年09月23日
#49) きょうは秋分の日

 今日は秋分の日(太陽黄経180°)。つまり、春分の日(太陽黄経0°)を始点として、地球は公転軌道をちょうど半周だけ進んで来たことになります。

 

 陰暦(The Moon Calendarまたは The Lunar Calendar)では今日は八月四日。つい先日9/20が「ついたち・朔・新月」だったので、陰暦ではやっと八月になったばかりです。旧暦(太陰太陽暦)では、二十四節気のうち「秋分」が「八月の中気」と定義されていますので、いまが八月ということになります。旧暦では七月・八月・九月の3ヶ月が「秋」「白秋」と定義されています。

 

 第32話(#32)に書きましたように、陰暦は陽暦とは無関係に1周29.5日で朔望(満ち欠け)を繰り返しますから、一年十二ヶ月で354日となり、陽暦の365日との間で1年につき11日ずつ季節が早まってしまいます。つまり、月の朔望で日数を数えていくと、実際に農事に必要な季節の見極めからどんどんずれていきます。このずれを出来るだけ小さくするために考え出された工夫が二十四節気と閏月なのです。

 

 「二十四節気」は太陽の運行(黄道)で定められた正確な日程ですから、農事に最適なカレンダーというわけです。旧暦では、二十四節気の「節気」と「中気」のうち「中気」をもって月の名前を決めています。正月の中気である「雨水」を含む月を正月と定め、二月の中気である「春分」を含む月を二月と定め・・・というふうに月の名前が決まっていきます。

 今年は「中気」を含まない ひと月があったので、それを「閏五月」(新暦6/24~7/22の29日間)として約3年に1度の修正を行ったというわけです。

 

 以前にも書きましたように、月を見て日数を数え、月日を数えるのは容易なことです。なぜなら、1)月の満ち欠けは1日で大きく変化するから見分けやすいこと、2)朔・上弦・望・下弦の周期が約7日ごとにやってくること、3)月の出の時刻は毎日約50分ずつ遅くなっていくこと、という観測に容易な特徴が揃っているからです。

 

 しかし、月の周期と太陽の周期とは全く無関係ですので、純粋な陰暦(月のカレンダー)だけでは農事とのずれが大きくなってしまいます。そのずれを最小化するために「太陰太陽暦」なる複雑な修正ルールが考案されていたのです。

 とはいえ、中気が月の初めに当たるか/月の終わりに当たるか、で最大29日のずれが生じますから太陰太陽暦を以てしても農事の正確な判断は難しかったのではなかろうかと思ってしまいます。