上段左)開業5周年を祝うフラワー・アレンジメントを頂戴し、クリニック玄関に飾らせていただきました。待合室の中が見えています。 上段右)「祝 開業5周年」の御花を賜りました。中段左)診察室風景。デスク側を背景に。中段右)診察室風景。窓側を背景に。下段左)私の学位記。昭和57年(1982) とありますが、翌年7月から米国留学するためには Ph.D (博士)の学位が必須でした。 下段右)米国留学から帰って1年後の 1986/12 に日本心臓財団の研究奨励を頂きました。
開業5周年
2020/09/01 開業5周年記念日です。拙ブログを愛読していただいている御方から「祝 開業5周年」の銘板つきフラワー・アレンジメントを届けていただきました。石部フラワーさんからの「花キューピット」便です。嬉しくてうれしくてクリニックの玄関に飾らせていただきました。
「もう5年も経ったのか」とも、「ようやく5年が経ったのか」とも、「なんとか大過なく5年間やって来れた」とも思います。地域の皆さん方に支えられて5年間やって来れたことに深く感謝する次第です。
私も71歳になって体力的には昔のようには行きません。しかし、いまなお「研修医のような気持ちで勉強・研鑽を続けねば」、と思って日々努力を重ねています。記憶力はどんどん衰えていきますが、新しい情報を収集し、それを読み解き、アタマの中で再構成する、といった能力は未だ現役だと感じています。つまり、「やわらかアタマ」は維持できているように思うのです(客観的に見たら違ってるかもしれませんが...)
診察室の状況は上の2枚の写真で分かって頂けると思います。医学専門書も関連本も多く、かなり雑然としています。いまはインターネットで相当な程度まで医学情報を収集することができるので、パソコンは必須な仕事道具です。しかし、アナログ人間の私は本からの情報も捨てがたいのです。
アクセス御礼
記念すべき今日この日に、クリニックのHP(どこねっと滋賀)の累積アクセス数が ちょうど6万件に達しました。また、拙ブログへの累積アクセス数は7万6千件を超えています。ひとえに皆様方のおかげです。深く感謝します。6年目に入った今後も、どうぞよろしくお願いします。
ネットを通じて当院の治療方針・治療内容をもっと広く知ってもらえたらいいな、と思います。先ずは知ってもらって、他の医療機関とは一味も二味も違うユニークさに価値を見出していただければ、もう少し多くの現役世代の患者さんに来て頂けるのではなかろうか、と期待しています。
5年間、AEDは一度の出番も無く...
拙ブログ #9)『AEDも備えています』で書いたとおり、診療所に不可欠の機材としてAED(自動体外式除細動器)を常備しています。しかし、幸いなことに一度も出番がありませんでした。不整脈や心不全、冠不全の患者さんも多く診ていますが、AEDが必要になる事態は一度もありませんでした。普段からACE阻害剤やARB(アンジオテンシンⅡ受容体遮断剤)やβ遮断剤を上手く使って、危険な不整脈の発症を予防出来ているのかもしれません。備えは欠かしませんが、今後とも一遍も使う機会が無ければそれに越したことは有りません。
町医者のホンネ
5年間開業医をやってきて悔しい思いをしたこともあります。患者さんの目から見れば、町医者の言うことよりも大学病院の教授や大病院の専門医の言うことを信用したくなるものですよね。それを否定はしません。しかし、私が約40年をかけて学んできた「腎臓病と高血圧に関する人体生理学、病態生理学」についてはイッパシの教授や専門医に負けないという自負があります。
大学病院や大病院に紹介して、それらの先生方から「三雲クリニックの方でフォローアップをお願いします」といって逆紹介されたときは、患者さんも納得されて当院へ戻って来られます。こんなときには何の問題もありません。しかし、私の見解と専門医の見解が相違するとき、患者さんは専門医の方を信用して、当院へは戻って来られないこともままあるのです。 こんなとき、当の専門医と詳しく論議が出来て双方の合意が得られればよいのですが、現実には動きにくいものです。
いちばん大事なことは患者さんの状態が良くなること、です。大先生のところで診てもらって当方の治療成績よりも良くなったら最も嬉しいことです。しかし、大病院へ行ってもらってもあまり芳しくないなぁ、ってことも無くはないのです。そんなときに「町医者だもんなぁ」と愚痴の一つも出ようというものです。
わが専門は高血圧と動脈硬化
私には専門医の資格はひとつも有りません。なぜなら、専門医制度の無かった時代に臨床を離れ、永らく基礎医学研究に従事していたからです。しかし、透析医の時代に腎臓病と高血圧の関係に興味を抱き、それを研究したいと思って基礎研究に転じたのです。以来、約40年、基礎医学研究の中で高血圧や血管病変に関心を抱き続けてきました。塩分摂取と血圧の関連についてもしっかり情報収集と解釈の努力を続けてきました。
例えば、私の「学位記」(写真参照)を見れば分かりますが、学位論文のテーマは「実験的高血圧モデルに対するレニン阻害剤N-アセチルペプスタチンの効果について」です。大阪市立大学・医学部・薬理学教室の山本研二郎教授に論文を提出し、厳格な審査の上、英語・ドイツ語の試験にも合格して無事に医学博士の学位を頂戴しました。ちなみに山本研二郎先生は、あのノーベル賞受賞者・山中伸弥博士の師匠でもあります。
この学位をもらって7か月後には米国マサチューセッツ州ボストン市にあるマサチューセッツ総合病院(MGH)とハーバード医学校(HMS)の博士研究員(ポスドク)として留学しました。2年3か月の留学期間中は高血圧から離れた研究でしたが、研究一般を進めるうえで有用な、口演発表(講演)の仕方、質問の仕方、論文の書き方、論文の批判的な読み方、等のトレイニングを受けました。
帰国して1年後には、留学前に着手していた研究を更に発展させた実績を評価していただき、日本心臓財団の研究奨励(日本全国から10人を選出)を頂戴しました。研究テーマは「血管壁プロテアーゼによるアンジオテンシンⅡ生成と高血圧」です。この研究が、のちに血管壁キマーゼの発見、および、キマーゼと動脈硬化の成立・進行メカニズムの研究へと発展していくのです。ちなみに、このときの心臓財団の会長は経団連副会長を兼務された岩佐凱実(いわさ よしざね)氏。
何が言いたいのか?
要するに、「高血圧と動脈硬化については任せてください、一介の町医者ではありますけれども...」ってことです。つまり、「ハク付け」を語らせてもらっているのです(笑)
糖尿病と喘息については「自身が患者ならでは」(ブログ #109 参照)という立場でユニークな、かつ、専門医が考え付かないような治療を推進しています。
それなりの価値を分かっていただいて、ご愛用いただければ幸いです。10年目に向けて、どうぞよろしくお引き立ていただきますようお願い申し上げます。 謹白
三雲クリニック
11/1 今日は新旧暦とも ついたち。お朔日詣り。コロナなんか怖くないが、ワクは怖い。打ったらあかん❕ コロ・ワクは毒チン❕❕