診療(診察・治療)2020年02月27日
#110) 新型コロナ肺炎はインフル並み?

まだ完成には至らないので、とりあえず要旨だけ公表しておこうと思います。

 

新型コロナウイルス感染で大騒動になっていますが、ずばり言って「さほど怖がる必要はない」と思います。

 

国は水際作戦が既に失敗したことを認識したみたいで、集団発生の防止に主眼を置いているようですが、既に市中に広く拡散しているとみなす方が適切なのではないかと考えます。なぜなら、発症しない、あるいは、軽症にとどまる保菌者(ウイルス保持者)が多数みつかっているからです。

 そういう人たちが普通に通勤や外出をして満員電車などでウイルスを拡散しているのですから、市中に拡散していないと考える方がおかしいでしょう。

 ウイルスに感染しても約8割以上の人は軽症で済むのですから、インフルエンザと同様の扱いでよいと思います。インフルエンザには抗ウイルス薬が存在するから、新型コロナとは決定的に違うと言われますが、抗インフル薬はウイルスを殺すわけではありません。ほとんどのインフルは薬を使わなくても、休養により治るのです。

 

新型コロナ感染者のうち肺炎にまで重症化するのを早く発見して治療を開始する必要があります。症例のX線画像やCT画像を見ると初期は、「免疫系の暴走」、「サイトカイン・ストーム」による間質性肺炎の画像を示すのが一般的なようです。このタイプであればステロイドが効くはずです。少なくとも死亡には至らないように治療できると確信します。「新たな死亡者ゼロ」を実現できれば国民の不安もおさまるでしょう。

 「ステロイドは効かないので推奨しない」と日本の学会が公式見解を出しています。しかし、詳細を見ると約4割の患者では有効というデータが出ています。適切な種類のステロイドを、早期に、適切な量で用いれば、あのタイプの肺炎を食い止めることができると確信しています。

 

 肺組織が大量に破壊されてしまった段階でステロイドを使っても効くはずがありません。後手後手です。現状では、入院しても輸液と人工呼吸などをしているだけで、いわば手をこまねいて見ているだけです。それは死を待つだけです。早期にステロイドを適切に使えば救命できるはずです。

 

インフルでも毎年数千人が死んでいます。こちらもステロイドで救命できた症例が幾らでもあります。時期を逃さずステロイドを使えばインフルでも新型でも死亡例を食い止めることはできるでしょう。

 

死亡者が増え続けるかぎり、国民の不安は解消しないでしょう。ほとんどは軽症で済むこと、肺炎への重症化を早期に食い止め死亡させないこと、を徹底すればさほど怖くない、ふつうのウイルス感染症として対処できると思います。