趣味2017年04月28日
#18) 三雲駅舎が取り壊される?

当クリニックから歩いて3、4分のJR草津線・三雲駅が、線路をまたぐ自由通路(跨線橋)上に改新され「橋上駅」となりました。新・跨線橋の建設に永らくかかっていましたが、去る4月8日(土)から供用開始となったようです。今後は駅の北側も南側もロータリーが整備される計画だとか。その再開発工事に伴って旧駅舎は取り壊されるのでしょう。1935(昭和10)年から2017年まで82年間がんばってきた旧駅舎に感謝とお別れを告げるポスターが掲示されています。

 

 さみしいですね。駅舎玄関に掲げてあった「三雲驛」の木製扁額は是非とも保存してほしいものです。ウィキペディアによれば、その旧駅舎は2代目だそうです。初代駅舎は1889(明治22)年12月15日に、「関西鉄道」の創業路線である草津―三雲駅間開業のとき終着駅として営業開始したとのこと。つまり、ターミナル駅だったんですね。現在では草津線の途中駅に過ぎませんが、その割には立派です。線路もプラットホームも2本あって、単線の草津線においては貴重な「交換可能駅」になっています。いっぽう、湖南市の中心部にある甲西駅は単線でプラットホームも1面だけです。三雲駅には「みどりの窓口」もあるので、「甲西駅よりも立派だなぁ」と思っていたんですが、創業の歴史を知れば理由は明白ですね。

 

 ところで、関西鉄道の初代社長が前島 密(ひそか)であったこともウィキで知りました。すごい会社だったんですね。私の生まれ故郷は大阪の北河内ですが、最寄り駅は片町線の「津田」でした。この津田駅も関西鉄道が明治31年に開業させたものだったそうです。いま三雲に住み着いている私は鉄道つながりで昔からご縁があったのですね。三雲という地に不思議な親近感を抱くゆえんだと思うものでありますよ。片町線は今はJR「学研都市線」とかホザいていますが、私には国鉄「片町線」以外の何ものでもありません。ガキの頃の思い出の中に、貨物列車を牽くC11の勇姿や汽笛の響きがいまなお鮮明です。