工房日記2019年05月19日
”5月と言えばエメラルド”で思うこと

月日が経つのは早いですね!5月も中旬になり今年になってから半年を迎えようとしています。

気温も一挙に上昇しています!

お店は照明の関係で、室温が上がり早くもクーラーを必要としています。

工房では、今はそうではないですがいずれ直射日光が壁や天井を照射し、天井裏がないビルの造りの関係で天井はまるで暖房器具のように熱くなります。そのせいで、工房は暖房をしながらクーラーを掛けているよな感じで、室温は30度を下らない暑さに苦しみながらの製作となります。現代社会に生きながら快適とは程遠い、禅の修行!を感じさせるほどです。修行ならば滝に打たれたい!真夏はそんな暑さなのです。

今はまだ5月ですので、まだまだ快適ではありますが、夏が来るのが怖い!

 

話は変わりますが、宝飾業界で5月と言えばエメラルドです。

下の写真はエメラルドの原石です。

 

緑色の綺麗な原石ですね♪おもな産地は中南米のコロンビアです。

コーヒーでも有名ですが、わしたちの中ではやはりエメラルドですね。

 

かつてそのコロンビアに“エメラルド王”と言われていた方がおられました。

エメラルドの鉱山や貿易を握っていた人です。

何とそれは日本人だったのです。その名は早田英志さんです。

 

当時は緑の戦争と言われていた時代で利益をめぐってゲリラや麻薬組織が抗争をくりかえして5000人規模の犠牲者が出ていたそうです。

そんな中、組織を統率して抗争を終結させて一手にエメラルドの貿易を握りエメラルド王と言われるまで早田さんは成り上がたようです。

 

 

私の知り合いでコロンビアではないですが、東南アジアに石の買い付けに行くとき現地では、護身用に拳銃は必ず持っていたようです。現地の鉱山近くまで買い付けに行くわけでもちろん銀行もなければカードも使えない訳ですから、現金を持って行くしか仕方ないのです。そうすれば当然狙われますよね。命がけだったようです。

もちろん、鉱山まで行かなくても石の買い付けはできますが、利益が薄いのです。ハイリスクハイリターンを地で行っていたようですよ。

私にはとても無理な話ですが…

その方の会社は関西でも有名な大きな会社になりましたね!

 

話は戻って、エメラルド王と言われた早田さんは、今は日本に戻られて執筆活動や講演やテレビ出演などでご活躍されてるようです。

エメラルド王まで成り上がったのですが、肝心のエメラルドがその鉱山でほぼ掘り起こされてしまい産出されなくなったようです。

さらに、リーマンショックなどを経て、今は一文無しになれたようですが、意外とケロッとしていて楽しく暮らされてるようですね!

 

鉱山ではメラルドの原石が取れなくなりそのおかげで、幸か不幸か鉱山から潮が引くように人ががいなくなり(もちろんマフィアも)、儲からなくなったけど静寂で平穏な日々が訪れたと村人は安堵しているようですね。

 

考えてみれば、日本は地下資源に恵まれていません。

そのような抗争が当然起こりません。

中近東や東南アジアなど地下資源に恵まれた国々では争いが絶えないですね!

 

日本は地下資源がないおかげで、そのような抗争に巻き込まれず、勤勉に働き工夫をこらし頭の中に資源を蓄え発展してきました。

 

中国のことわざに「人間万事塞翁が馬」があります。詳しくは長くなるので割愛致しますが、大体の意味は“良きことは不幸の始まりで、悪しきことは幸運の始まり”と言った内容だったと思います。日本の発展はまさにこの諺通りだと思います。

 

私はこの諺が好きで、座右の銘にしています。

 

人”生は良いことばかり続かないけど、悪いことばかりも続かない”とそう思いこれからも歩んで参ります。

 

人生に花を添えるのは意外と困難な出来事だったりするのかもですね!

 

 

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