利用案内2017年04月19日
#16) 診察を受けるときは『お薬手帳』を忘れずに

医療機関を受診した経験があるならば『お薬手帳』をご存知ですよね? 一つの医療機関しか受診しないなら、『お薬手帳』は不要かもしれません。しかし、同一病院内で別の診療科を受診する場合や、初めての医療機関(病院であれ診療所であれ)を受診する場合には、『お薬手帳』を持参して医師に見せることを習慣づけてください。

 『お薬手帳』を忘れる患者さん、あるいは、はなから関心が無い患者さんが非常に多いのが現状です。この現状は、医者から言わせてもらうと、非常に困ったものです。

 処方された薬の【名前】(例えば、アムロジピンなど)、【一日あたりの用量】(例えば、 5 mg/日)、および、【飲むタイミング】(例えば、朝・夕食後に1錠ずつ)を全て暗記している人は『お薬手帳』無しでも構いませんが、そんな人はまず居ないでしょう。

 いま処方されている薬について、「何のために飲んでいるのか?」、「どんな効果が期待できるのか?」、「どんな副作用が起こり得るのか?」を何も知らずに(知らされずに)飲んでいて、しかも十数種類以上もの薬を飲んでいる人ほど、薬に無頓着でノーテンキでいらっしゃることが多いという印象をもっています。

   いままで他の医療機関にかかって居られて、初めて三雲クリニックを受診される場合、『お薬手帳』を見て「前医がどんな処方をしているのか?」、「普段はどんな薬を常用されているのか?」を知ることは必須なのです。なぜなら、薬には飲み合わせがあるので、【常用している薬と相性の悪い薬】を当院で出すわけにはいきません。薬どうしが仲違いしないような薬を選ぶ必要があるのです。

 また、風邪のような症状で「前医」から処方された薬を「4,5日飲んだが治らない」と言って当院を受診される場合も少なくありません。そんな場合には、『お薬手帳』で「前医」の処方を確認し、「ああ、この薬では効かないんだ。それなら、うちでは別の抗生物質を出そう」といった【処方の軌道修正】が可能になるのです。

 以上の説明でお判り頂けたと思いますが、『お薬手帳』は「後医」にとっては貴重な情報源なのです。また、当クリニックで出した薬を他の医療機関に提示してもらうこともいっそう大切です(つまり、うちが「前医」になる場合ですね)。

どうか、これらのことを理解していただき、『お薬手帳』を必ず携帯するくせを付けてもらいたいと思います。