工房日記2019年05月16日
1本の指輪

 

 

昨日は定休日ではありますが、工房で仕事をしていると電話が鳴りました。それは、お客様からのお電話で、「今日注文の品を引き取りに行きたい」とのことでした。

 

本日は定休日ですが、お引渡しは可能とお伝えして、工房で仕事をしているのでお越しになられたら、連絡をしてほしい旨をお伝えして仕事をしながらお待ちしておりました。

 

ご注文の品は1本のプラチナの指輪です。指輪の内側には、お二人のお名前とその間に赤いハートマークを入れて、その対面にお子様と思われるお名前とそのお名前の両サイドに青色の星マークを入れられました。

 

ご注文は1本ですが、お電話では結婚指輪とおっしゃっていました。

お聞きしたお名前に憶えがあり、知らベましたら以前に当店で結婚指輪をお作りになられていました。以前の指輪を無くされたのかなと思いましたが、お相手のお名前が違っていました。

 

夕方ごろにお越しになられてご注文の指輪を確認されながら、「指輪は明日渡そうと思ているので。今日はお休みのところ申し訳ございません。開けて頂いて助かりました」と笑顔でお辞儀をされて、足早に立ちさられました。

 

何故指輪を1本だけ作られたのか、お二人の名前の対面のお名前は?

 

私にはわかりません。お尋ねも致しませんでした。

 

ただ、その笑顔を拝見するに、今幸せそうでした。

 

お帰りになられるその後姿を眺めながら、これからの幸運をお祈りいたしました。

 

人生にいろいろなドラマが待っていますが、逞しく生き抜く姿が私は好きです。

 

お幸せに!

 

 

フォルムポッシュ