昨日、指導後
「サイトウマコトの世界」Vol.11
『ロミオとジュリエット』
にご招待を受け、観せていただきにあがりました。
出演者は、皆さん素晴らしい方ばかりでしたが、
普段から中性的な色気のある(と私は思っている)綾子先生のロミオはもちろん、
ジュリエットの、細く美しく柔軟な身体、繊細で可憐な動きの中にある強さには心奪われるものがありました。
マコト先生とは同年代、フッとワープする懐かしいロミオとジュリエットの映画音楽、、、。90分の上演時間中、まるで映画を観るように、ずうっと釘付けになれてしまうことの不思議さ。そうか、踊りというより映画の世界に近いのかな、とオリビア・ハッセーを思い出しながらまた、勝手に色々な思考に頭をめぐらせ「自由」を感じる時に、時々現れる、ロミオとジュリエットのバレエ音楽に身が引き締まる感じ。バレエがやはり最敬礼してしまうのに比べ、
コンテンポラリーとはこういうことか、
、などと、さらに、人生ここまできても新たに自分と向き合い、いくらかの日々の色々が腑におちた時間でもありました。
言葉では伝えられないものがあります。
最後はやはり涙でした。
素敵に出演されていた上村崇人先生が、先日来られた時に
「絶対良いですよ」
と言われてた、そのとおりでした。
終演後お会いした時に、
「よかったでしょ」、、と。
ほんと
「よかったです」
フライヤーに記された、舞台芸術評論家、上念省三先生のダンス評論の最後の言葉
「.......ダンスではないもの、を目撃しに来てほしい」
はい、目撃しました。
また皆に向けて要求するハードルが高くなってしまいますかね(笑)
人生長いですから大丈夫。追い付いてきてね。
練習も大切ですが、何よりも
本当に「良いもの」を積極的にみることです。観ること、の大切さは兼ねてから強く訴えていますが、興味をもつ人はほんの一握りしかいない現実は、真に事実なんだと受け止めるしかない悲しさが常にあります。
いま、指導され、レッスンしていることのゴールとはどんなものなのか、自分はそこに何を求めるのか、それは少なくとも技術の先にあるものです。
それを知らずに練習を重ねることは、単にその場の自分を楽しむ「娯楽」にすぎないのではないでしょうか。もちろんそれも有りなんですが、、。じゃあ今以上を求めることは違うのではないか、ただの物欲に似たようなものではないか、と思うし。
「娯楽」から生まれるものは「趣味」が高じるものとゴールの種類は明らかに違います。
またそれは物理的なこと(時間がないとか)は関係ありません。
そして、何が「良いもの」なのかは、
観てみなければわかりません。
いつも「求める」ことを節約せず、貪欲になることは本気になることに繋がります。「手に入れる」ことは「求める」ことですね。
求め尽くした、さらに求め続ける生きざまが美しく、感銘をうけた一時でした。
最新情報!!2025年04月13日
律江先生より
堀井律江バレエスクール
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